@book{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:02000222, author = {藤田, 義孝}, note = {サン= テグジュペリが地球と人間のあり方を新しい視点で捉える上で飛行機が大きな役割を果たしたことはよく知られているが,当時の地質学もまた作家の自然観・人間観の形成に寄与したのである。『夜間飛行』(1931 年)にはウェゲナーの提唱した大陸移動説の知識が見て取れるし,『人間の大地』(1939 年)には地質学的考察が主となるエピソードが存在している。本研究では,これらの作品の記述を分析した後,『星の王子さま』(1943 年)を視野に入れてサン= テグジュペリの自然観と人間観を概観し,地質学の知見が彼の思想と文学に何をもたらしたかを検討する。  検討の結果,サン= テグジュペリが伝統的な自然観を更新し,人新世を寓意的に予告することができたのは,地質学の知見によるところが少なくないと分かった。というのも,地質学は,大地の観察を通じて見えない深層に迫る学問であり,その点で「見えるものを通して見えない本質を見る」という作家の主要テーマと軌を一にするからである。}, publisher = {国際日本文化研究センター, International Research Center for Japanese Studies}, title = {<第2部 地質・資源の文化と思想>サン=テグジュペリにおける地質学と地球観・人間観} }