@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000446, author = {小林, 善帆}, journal = {日本研究}, month = {Sep}, note = {ソウル大学校図書館は、京城帝国大学が所蔵した図書を継承している。京城帝国大学とは、一九二六(大正十五)年学部開学の、当時植民地であった朝鮮に設立された、日本で六番目の帝国大学であったが、一九四五年八月十五日太平洋戦争終結とともに消滅した。, 今回紹介する同校蔵、伝宗碩筆『連歌老葉 評註』(ソウル大本)は、連歌師宗祇の自撰第二句集『老葉』に宗長の注が付けられたもので、書誌的観察から十六世紀初期の書写と判断される。また宗碩の没年が一五三三(天文二)年であることから、あくまで極札による仮説ではあるが、宗碩生存中の一五〇〇年代初期の書写であるという想定も不自然ではないと思われ、欠失部分が多く、錯簡はなはだしい零本であるが、『老葉』の加注本の古写本として重要な位置にあるものと考えられる。日本の学界でも未紹介なので、紹介する価値のあるものと考えた。, また、附載された極札にある「琴山」ならびに「栄」の極印(鑑定証印)は、古筆本家三代了佑のものと思われ、ここから連歌師宗碩の筆跡であると、十七世紀後期の最も権威ある古筆見(古筆鑑定家)が認めたものであったこともわかる。, 紹介の方法としては翻刻を行うとともに、『愚句老葉』の句順により復元作業を行い、欠損部分の確認ができるようにした。その上でソウル大本の『愚句老葉』宗長注、および宗長注のみの同種本として蓬左文庫本との差異を検討した。その結果、ソウル大本が蓬左文庫本と同じ系統のものであることがわかった。, 今後『老葉』の加注本を広く収集した上で、精細な検討を行いたい。}, pages = {235--255}, title = {<調査報告>ソウル大学校蔵 伝宗碩『連歌老葉』}, volume = {48}, year = {2013} }