@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000460, author = {柳, 書琴}, journal = {日本研究}, month = {Sep}, note = {台北は台湾島内最大の都市へと発展していくプロセスにおいて、日本帝国内における東アジアの重要都市として飛躍的に発展したが、とりわけ、満洲事変を契機とする事態の影響は民衆生活に浸透していった。言い換えれば、満洲の内在化は台北発展プロセスの重要なステップであった。本論は、『台湾日日新報』に掲載された満洲事変、満洲事変記念活動に関する報道を手がかりとして、台湾とは関係が薄かったはずの満洲事変が、どのように台湾人の日常生活ないし身体体験の一部となっていったかについて考察する。次に、作家林煇焜が満洲事変の時代背景をさりげない筆致で取り入れて書いた台湾最初の日本語都市長編小説『争へぬ運命』について検討する。最後に、新聞連載小説であるこの作品と『台湾新民報』社説の共通点を引き出し、時事描写を新聞社説の論調に符合させた作家の意図を指摘する。時事報道、都市描写、植民政策の相関関係をとらえて、小説の話法に潜む輿論性を見出す。}, pages = {151--192}, title = {満洲の内在化と台北描写 : 林煇焜『争へぬ運命』における満洲の影と潜在的輿論}, volume = {46}, year = {2012} }