@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000502, author = {板倉, 則衣}, journal = {日本研究}, month = {Sep}, note = {伊勢神宮は、天皇の即位ごとに天皇の皇女(内親王)または女王が選ばれ、伊勢神宮に奉仕した。こうした斎宮制度は、天武天皇の大来皇女がはじまりとされ、中断される時期はあるが、後醍醐天皇の祥子内親王までの六六一年間続けられた。, 斎宮の研究は、従来、斎宮寮の成立といった制度的な側面から進められてきたが、考古学の発掘調査や文献の側面から、斎宮の政庁・居住地・生活様式などが明らかになってきている。, 斎宮の本質を検討するためにも斎宮に選定された皇女または女王について検討する必要があるのではないだろうか。斎宮は、卜定という儀式によって選定されたが、卜定という儀式は、人為的に選定されたと考えられている。なぜ斎宮が意図的に選定される必要があったのか。本稿では、平安時代を中心として伊勢斎宮に選定された皇女または女王の特色または傾向を検討する。, 第一に、時代別に検討を加えることにより斎宮の選定に政治的な反映があったのか、または、斎宮になる候補者が限定されたために政治的な意図がなかったかといった点を考察する。対象とする時代は、平安時代を中心とする。この時代には斎宮制度の完成が見られる一方、類似する制度である賀茂斎院が開始されて、斎宮の在り方が大きく変化するからである。平安時代以前(天武天皇から光仁天皇まで)、平安時代初期(桓武天皇から文徳天皇まで)、平安時代中期(清和天皇から村上天皇まで)、平安時代後期(冷泉天皇から後冷泉天皇まで)の四つの時期に区分する。, 第二に、斎宮に選定された皇女または女王を六点の側面(①天皇と斎宮の血縁関係、②斎宮の出生順、③斎宮の選定時の年齢、④斎宮の母親の族姓と身位、⑤斎宮の同母兄弟、⑥斎宮の外祖父)から相対的に検討する。, 以上の点を踏まえ、斎宮に選定された皇女または女王の特色を解明することにより斎宮の新たな一側面を明らかにすることを目的とする。}, pages = {123--167}, title = {<研究ノート>伊勢神宮の選定に関する小考}, volume = {42}, year = {2010} }