@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000568, author = {INAGA, Shigemi}, journal = {日本研究}, month = {May}, note = {本稿は、平川祐弘の英文による著作『日本の西欧との愛憎関係』(グロウバル・オリエンタル、二〇〇四)への書評である。本書は著者がこの三十余年に亘って、主として海外の国際学会で発表してきた二十九本の論文をまとめる。唐代の詩人李白から、日本海軍大将・山梨勝之進や、俳諧の学匠R・H・ブライスといった現代人にいたるまでの登場人物を扱った本書は、題名に掲げた主題に関して、高密度にして批判的な鳥瞰を展開する。ダンテの『神曲』の日本語訳から夏目漱石の『こころ』の英訳までが、議論に取り上げられる。この大著は熱狂的な賞賛に迎えられるとともに、また方法論や学術作法に関して、論争も巻き起こしている。「黄色人種の偏見」を自称する著者の見解が英米圏の読者層から、「徳ある敵」として末永く遇されるが期待されよう。本書評は平川の広大にして緻密な知的勉励に評定を加え、その比較文学あるいは国際文化関係論としての有効性を、昨今の脱植民地・脱理論の知的状況の中で検証しようとするものである。}, pages = {127--133}, title = {<書評>洋の東西を自在に渉猟した、膨大にして繊細なる知の楕円軌道の集大成}, volume = {35}, year = {2007} }