@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000575, author = {クレインス, フレデリック}, journal = {日本研究}, month = {May}, note = {十七世紀オランダの旅行記文学の中に、スハウテン(Wouter Schouten, 1683-1704)の『東インド紀行』 De Oost-Indische voyagie. Amsterdam: Jacob van Meurs, 1676. がある。このオランダ西部ハールレム(Haarlem)出身の外科医による旅行記は、著者自身の冒険や訪れた国々とその民族が生き生きと描写され、出版当初だけでなく、現代までも人気が衰えていない。, 本稿は二章からなる。第一章では、『東インド紀行』をオランダの旅行記ジャンルに位置づけ、著者・出版事情・内容について論じた。十七世紀におけるオランダ人の東インド進出に伴って、東インドへの渡航中に付けられた日記が、本国の読者の知識欲を満たすように大量に出版されるようになった。スハウテン『東インド紀行』はこの十七世紀に成立したオランダの旅行記文学の中で最高水準に達している旅行記である。スハウテンは東インドへの渡航中に日記を付けて、帰国してからその日記を丁寧に編集し、自らの体験の他に、東インドの各地域についての詳細な記述を付け加えている。, また、日本についても八頁に及ぶ記述がある。第二章ではこれらの日本関係記述を翻訳し、典拠および影響について論じた。スハウテンは日本に渡航したことがないが、カロン『日本大王国志』およびモンターヌス『東インド会社遣日使節紀行』に記載されている日本文化の特徴をうまく要約した上で、バタヴィアで聞いた情報も盛り込んでいる。『東インド紀行』は多くの版を重ね、以上の『日本大王国志』や『東インド会社遣日使節紀行』よりも広く普及し、知識人の間でもその「正確さ」が評価され、また文学においても大きな影響力を博したため、東インド情報の普及のみならず、日本情報の普及の視点からみても重要な著作であるとの結論に至った。}, pages = {275--310}, title = {十七世紀バタヴィアからの日本情報 : スハウテン『東インド紀行』における日本関係記述}, volume = {35}, year = {2007} }