@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000576, author = {小松, 和彦}, journal = {日本研究}, month = {May}, note = {高知県香美市の山間地域、旧物部村(この村の南半分が近世の槇山郷である)には、いざなぎ流と呼ばれる民俗宗教が伝承されている。いざなぎ流は、神道、陰陽道、修験道、シャーマニズム、民間信仰などが混淆した宗教で、その宗教的専門家はいざなぎ流太夫と呼ばれている。本稿は、このいざなぎ流太夫たちの先祖たちが関与していたと思われる「天の神」の祭り、特に岡内村の名本家の天の神祭りを詳細に記述し若干の考察をすることを目的としている。, 本稿は八つの部分から構成されている。一章では、現在の「天の神」祭祀のラフ・スケッチを試みている。二章では、物部村の風土を紹介している。三章と四章では、いざなぎ流の伝承形態と各種の祭祀の概略を紹介している。五章では、江戸時代の終わり、文化十二(一八一五)年に、岡内村の岡内幸盛が著した「柀山風土記」によりながら、岡内村の天の神祭りがどのように行われていたのかを記述している。六章では、この祭りを執行した宗教者たちが誰であったかを考察している。七章では、この岡内の天の神祭りがいつ頃までさかのぼることができるか、その祭りの知識を管理し執行する宗教者の系譜はどこまで遡ることができるかといった歴史的な考察をおこなっている。八章は結論で、この祭りが太陽と月を神格化した「天の神」を祭るものであるとともに、「大将軍」とよばれる「戦さ」の神としての性格を併せ持っていることから、その起源を戦国時代(長宗我部時代)にまで遡ることができるのではないかと推測している。}, pages = {311--340}, title = {近世土佐の槇山郷における天の神祭祀 : 「いざなぎ流」との関連のなかで}, volume = {35}, year = {2007} }