@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000578, author = {鈴木, 貞美}, journal = {日本研究}, month = {May}, note = {日本における「歴史」概念の歴史を研究するために蓋然性の高い概略を提起する。中国の「文の学」の一ジャンルとしての「史」を受けとめてきた日本において、日本の「文学」という概念は、どのような意味においても、明治期にいたるまで成立しなかったが、日本の「史」という概念は存在し、教訓を学ぶために編纂される中国の断代史に対して、連続史のかたちをとりつつも、権力とその構成員が自らの正統性の根拠として編む態度が定着し、通史が何種も編まれ、また種々の虚構をはらむなど、中国とは異なる特徴をもって展開した。明治期においては、それらをリセプターにして、西洋の「歴史」概念をうけとり、「国学」的な文化ナショナリズムが中国に対抗するものから西洋列強に対するものに組みかえられることによって、ヨーロッパ諸国より長い歴史を誇る意識が生じたり、また進歩発展史観がスムーズに受けいれられたり、超歴史的な日本文化論が提起されるなど、その時どきの歴史的条件に規定されながら、多様な現象が展開してきたことの概略を述べ、今後の考察の土台とする。}, pages = {357--403}, title = {日本における「歴史」の歴史 : ひとつのプロブレマティクとして}, volume = {35}, year = {2007} }