@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00006202, author = {李, 均洋}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {雷神はただ人々によく知られている神様というだけではなく、文化史と思想史の上でも重要な位置を占めている。  中国の雷神信仰は農耕文化以前に溯ることができる。その時代の雷神の主な神徳は「致二風雨一」である。農耕時代に入って後、雷神信仰は龍信仰を生みだした。この段階の雷神信仰の進化とほぼおなじで、「龍」に加えて善悪を司る神格をもつに至る。雷神に関する『易経』などの哲学と倫理道徳の時代背景は農耕文化に属しているのである。  中国の最古の神話記載である商代(前一七~前一一世紀)の甲骨卜辞と金石銘文に対して、日本神話の最古の文献は、衆知のように、約七世紀に編集された「記・紀」などであり、中国神話の最古記載に二千年以上の年代差である。また衆知のように、紀元前三世紀ごろ中国大陸から日本に稲作農耕が伝わって弥生文化が興った。したがって、文献中の日本神話は農耕文化以来の産物である。が、中国の雷神が持っている農耕文化以前の水神性格や農耕文化以来の善悪を司る性格などは、日本の雷神も持っている。  中国の雷神も日本の雷神も水神、農耕神、疫神であると同時に、生命の神、豊饒の神、善悪を司る神徳を持っている。}, pages = {47--61}, title = {<研究ノート>日・中両民族の雷神思想の源流(その一)}, volume = {13}, year = {1996} }