@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000642, author = {劉, 建輝}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {これまで、中国近代史において、外国人宣教師という存在はほとんどポジティブに評価されることがなかった。これはその中の一部の人が純粋の伝道活動以外に、いわゆる植民統治者に協力し、その一員となったことが大きな要因をなしているが、政治や軍事だけの側面を取り上げ、その他の社会や文化などの要素をあまり配慮しない従来の歴史観も一つの重要な背景となっている。, たしかに、アヘン戦争以来、外国人宣教師と中国民衆の間にその伝道活動をめぐって、いわゆる「教案」がときおり発生し、大きな政治、外交的な事件を引き起こしたことや、またその際に、一部の宣教師が植民統治者と結託し、問題解決のためにその力を借りたことは事実である。しかし、だからと言って、彼らのその他の多くの社会や文化的活動、とりわけ洋書漢訳や病院開設などの西洋文化、文明の紹介と実践において果たした先駆者的な役割はけっして無視すべきではないし、ましてやその後婦人解放を提唱したり、ミッション教育を実施したりして、中国に多くの「近代」的諸要素をもたらした功績はやはり忘れることができないだろう。, このような事情にかんがみ、本稿では、一八六〇年代の上海、とりわけプロテスタント宣教師たちの活動拠点の一つである墨海書館を中心に、そこで展開された彼らの洋書や聖書の翻訳事業、中国知識人との交流、協力活動などを紹介し、合わせてそれらの行為が中国ないしは東アジア全体にどのような影響を与えたかについて分析した。これによって、いささかでも従来の偏狭な中国近代史を修正し、その文化史の再構築につなげたい。}, pages = {295--304}, title = {近代中国におけるプロテスタント宣教師の文化活動 : 上海・墨海書館を中心に}, volume = {30}, year = {2005} }