@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000707, author = {朴, 孟洙}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {本稿の課題は、朝鮮近代史における最大の民衆運動であった甲午農民戦争と、この戦争の思想的基盤となった東学思想に関する先行研究の到達点と問題点を浮き彫りにすることによって、今後の課題について見通しを述べることである。  本稿では、まず、農民戦争が終わってから一九九四年以前までの先行研究を時期別に分けて検討することにした。次は、先行研究における六つの争点を中心にその到達点と問題点を明らかにした。その上で、最後には今後の研究展望を述べることにした。  時期別における研究の流れを見てみると、東学思想および甲午農民戦争に関する研究はすでに一九〇〇年代から始まっていた。一九三〇年代に入ってからは、日本人研究者による研究が盛んに行なわれるようになる。しかし、こうした戦前の研究では、時代的制約のため東学思想および甲午農民戦争に対する正当な評価が行われていない。農民戦争や東学思想がもつ歴史的意味に注目した研究は、実は戦後から本格的に始まったと言ってよい。これは、在日朝鮮人研究者が主導し、日本と韓国の研究者たちがその後につく形であった。その結果、一九九〇年代の初めごろまでには東学思想の性格をはじめ、甲午農民戦争の全体像がある程度解明されるようになった。  一方、先行研究における争点は、だいたい以下の六つの問題に当てられた。つまり、東学思想の本質とその性格、東学と甲午農民戦争とのかかわり、甲午農民戦争の展開過程とその性格、甲午農民戦争における主導主体勢力の問題、甲午農民戦争の志向性の問題、甲午農民戦争以降における東学農民軍の動向などである。しかし、先行研究ではこれらの六つの争点についての見解は様々である。  以上のように、東学思想および甲午農民戦争に関する先行研究は、質量ともかなりの水準に達している。ところが、東学思想や甲午農民戦争の全体像は十分に明らかにされたとは言いがたい。その第一の要因は、「事実関係の解明」が不十分であったことであろう。これは、今後の急務にしたい。}, pages = {249--281}, title = {<研究ノート>近代日本と韓国(北朝鮮)における東学思想および甲午農民戦争に関する先行研究の到達点と問題点 : 甲午農民戦争百周年以前までの研究を中心に}, volume = {23}, year = {2001} }