@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000711, author = {王, 秀文}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Oct}, note = {桃は強い生命力を持つ仙果、陰や死に対して不思議な呪力をもつ陽木として、当然ながら長生の神仙の世界や不死の楽園に結びつけられる。伝承上では、神仙の住む世界は東の大海原にある蓬莱山で、桃の巨大な樹のある度朔山または桃都山でもあり、仙木である扶桑は桃と同じ陽性の植物である。また信仰上では、不死の薬の持ち主として人間の福寿を操る女神である西王母は、桃をシンボルとし、死を再生に転換させる生命の象徴である。  不老不死の楽園は仙界であり、俗人にとって生活苦のない理想郷である。したがって、俗界を逃れる「仙界訪問譚」は魏晋の時代から盛んになり、また桃の伝承と強く結び付けられる。その中で、桃の名を冠する陶淵明の「桃花源記」が最も知られ、異界の神秘性を無限に増幅したものである。この類の話において、桃は俗界と異界とを隔絶させ、俗人を仙人に転換させる役割を果たしている。}, pages = {69--109}, title = {桃をめぐる蓬莱山・崑崙山・桃源郷の比較民俗学的研究}, volume = {22}, year = {2000} }