@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000762, author = {王, 秀文}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Feb}, note = {植物にまつわる民間伝承において、桃ほど古く、広く伝えられているものはあるまい。中国の『詩経』に収められている遠い周の時代の民謡、春秋戦国の時代から行われた諸儀式と年中行事、漢の時代に急に浮上してきた度朔山伝説、六朝時代から盛んに伝えられるようになってきた西王母の伝説や神仙説、さらに晋の陶淵明の「桃花源記」や明代に集大成された『西遊記』物語、および今もお正月に、門戸の両側に貼り付ける赤い紙切れの「春聯」など、至るところに、桃の伝承が浸透している。いっぽう、日本においても、記紀神話から平安時代の宮中の儀式まで、鬼門信仰から「桃太郎」の民話まで、桃の伝承は数多くみられる。  このように、桃に関する伝承は広い分野にわたって日中間に分布しているが、これがいったい何を意味するのだろうか。これまでの研究は、分野別・国別的なものが多く、結論も偏りすぎて一貫性を欠いていた。本研究は、学問的分野や伝承の地域性を越えて、おもに日中に伝わる伝承を通観することにより、桃のシンボリズムと人類の歴史・生活史・精神史との関係をより深く究明しようとするものである。}, pages = {11--45}, title = {桃の民族誌 : そのシンボリズム(その一)}, volume = {17}, year = {1998} }