@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000767, author = {郭, 永喆}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Feb}, note = {日本語と韓国語とは、漢字使用や文法的構造の類似性などから他の国の言語より親密性を持っている。これらの漢字使用と文法的構造の接点は古くからあり、日韓両国語は互いに間接影響しあうようになったと見られる。韓国語における日本語との交渉という面は、歴史的には非常に古いと言えるが、その具体的接触は朝鮮通信使の使行記録からであると言ってよい。  今回の調査では、日韓併合以前の開化期教科書に用いられている漢字語を抽出し、その典拠別に分類し使用実態の把握を試みた。六種の教科書から漢字語を抽出し、それぞれの漢字語の出自を念頭において、中国・韓国・日本の辞書への登載有無を調査しつつ、各グループ別の使用実態や特徴などを調べてみた。さらに、日本語の関与による漢字語を確定し、その実態などについても述べた。今回調査した漢字語の中では、①幕末・明治初期以降、日本において西洋伝来の新しい概念を付与するために用いられた、漢籍に典拠をもつ「転用語・日本経由語」と、②日本人によって新しく作られた「日本製漢語」とが相当見出された。  抽出語をその出自別分布・使用率から分析すると、次のようなことが言える。  ① 籍・漢訳仏典に典拠のある語のうち、韓国・日本の両辞典に見出される語が八割を越えた。  ② 漢籍・漢訳仏典に典拠の不明な語は、韓・日共通登載率が約三割に過ぎない半面、韓国の辞書にのみ見られる語または死語となった語の比率が高い。  ③ 韓国固有漢字語は、家族制度・社会倫理・礼儀作法に関する語が多かった。  日本語の関与による語は、その使用率の高い語が多い。前項③に比べて、文明開化に伴う新しい概念を表す専門用語が多く見られた。}, pages = {221--254}, title = {<研究ノート>韓国開化期教科書における漢字語研究 : 「漢字語使用実態」の調査及び「日本語の関与による漢字語」の確定を中心に}, volume = {17}, year = {1998} }