@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000830, author = {吉田, 和男}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Jun}, note = {日本型システムが世界的に関心を持たれている。日本経済の発展に伴う摩擦やあこがれがそうさせている。同時に欧米のシステムとは大きく異なっていることから、「異質」である、「特殊」であることが内外から指摘されている。しかし、特殊であることを示しても意味がなく、普遍理論で包括的に分析されなければならない。また、欧米の個人主義に対して、集団主義という概念で一くくりにされる。しかし、集団主義と言っても何も分析したことにならない。日本型の集団主義のメカニズムを分析しなければならない。そこで社会科学としての分析が必要となるが、日本型システムが欧米で発達してきた社会科学の分析に馴染まないために、国民性の違いや非合理的行動として理解されることが少なくなかった。しかし、それは単に、欧米の社会科学を発達させてきた方法に問題があるにすぎない。個人主義を基礎とし、要素還元主義的方法であることが日本型システムの分析を難しくさせている。新しい分析のパラダイムが求められるところである。この要素還元主義による方法はすでに物理学や化学の分野では有効性を失い変化し始めている。これに対して、求められているのは要素間関係を重視する方法であり、システムを複雑系として理解する方法である。浜口教授の間人主義、ケストラーのホロン、清水教授のバイオ・ホロン、ハーケンのシナジェティクス、プリゴージンの散逸構造などの分析方法が有効性を持つことになる。伝統的な社会科学によって切り捨てられてきた問題をもう一度振り返る必要がある。逆にこの研究によって欧米のシステムももっと深く理解されることになる。日本型システムの分析という特殊性論の研究が普遍的理論へと発展していく可能性がある。}, pages = {159--180}, title = {<共同研究報告>日本型システムとその分析的視点}, volume = {12}, year = {1995} }