@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000837, journal = {日本研究}, month = {Sep}, note = {かつて、わが国の衣裳において、現代デザインでは見られなくなった文脈が生きていた。  衣裳は、身体に着せられたばかりではない。古代には、普段の風景とは異なった桜柳や紅葉など美しい自然の情景が、神の衣裳にたとえられた。(みたて)  近世になると、「源氏ひながた」に見られるように、町人が古代の世界を模倣し、自分を物語のヒロインに想定して楽しんでいる。(もどき)  「友禅ひいながた」では、豪華な素材にはない軽さを大切にして、折りや刺繍とは異なる染め衣裳が流行する。そこに、それまでの価値観を否定した新しい美意識が誕生した。(やつし)  華やかな友禅が粋な小紋に変わって行くと、山東京伝の「小紋雅話」のなかに、中国伝来の有職文様を解体しながら遊ぶ批評精神が窺える。(くずし)  崇高な神の衣裳から下世話な庶民の衣服へと、衣を通して時代の生活意識を見ることができる。}, pages = {125--133}, title = {<共同研究報告>衣のデザインにみる見立て意識 : 図から地への移りゆき}, volume = {11}, year = {1994} }