@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000901, author = {岡村, 敬二}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {北京近代科学図書館は日中戦争勃発一年前(一九三六年)に創設された日本図書館、植民地図書館である。本稿でいう日本図書館とは、日本および日本の企業や機関の経営また資金援助で設立され、主として日本にかんする図書を蒐集し、その対象を外国人においた図書館をいう。この北京近代科学図書館は中国からの義和団賠償金による対支文化事業の一環として建てられたもので、日本語図書や中国における日本研究図書・中訳日文図書などを蒐集し、また各種の日語講座の開講、展示会の開催、日本人著作の中国語訳の出版活動などきめ細かい活動を展開した。本稿ではこの北京近代科学図書館の活動を概観し、そこで蒐集され繰りひろげられた<日本>について検討する。更にまた、日清戦争を境に逆転した日訳中文図書と中訳日文図書の翻訳の歴史および中国の日本語図書翻訳を通じての近代化といった射程のなかで、日本語図書を蒐集しようとしたこの時代の該図書館の位置を考えてみる。こうした北京近代科学図書館の中国に対する眼差しは、同じ時期に創設されたニューヨーク日本文化会館図書館でのアメリカに対する眼差しとは大きく異なったものであった。そのことは、中国に現出せしめた<日本>が、はたしてその時代に、例えば欧米に対して通用するものであったのかどうかをそれは暗に指し示していると思われる。}, pages = {105--129}, title = {北京近代科学図書館の<日本>}, volume = {7}, year = {1992} }