@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000910, author = {早川, 聞多}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {本研究ノートは、ある美術作品とそれを観る者の間に生まれる「魅力」といふものを、生きた形で記述するための一つの方法を提起する。私がここで提起する方法は、スタンダールが『恋愛論』の中で詳細に生き生きと記述した「結晶作用」といふ、恋する者の心の中で起こる現象の記述方法に倣はうとするものである。「結晶作用とは目前に現れるあらゆることから愛する相手の裡に新しい美点を次つぎと発見する精神の作用のことだ」とスタンダールは述べてゐるが、かうした心理現象は恋人に対してだけ生じるものではなく、愛好する美術作品に対しても起こつてゐるのではないかと、私は考へる。そこで本文では、この「結晶作用」といふ心理現象に従つて美術作品の「魅力」を記述する具体例を示すために、私が長年興味を覚え続けてきた美術作品の一つ、與謝蕪村筆『夜色樓臺図』を例に採り、私の裡で生じた「結晶作用」の発展過程を記してみようと思ふ。そこには私の勝手な思ひ込みが幾重にも重ねられてゐるが、私にとつてはそれこそが「魅力」というふものの真の姿のやうに思へてならない。}, pages = {115--136}, title = {<研究ノート>蕪村筆『夜色樓臺図』覚書}, volume = {6}, year = {1992} }