@article{oai:nichibun.repo.nii.ac.jp:00000929, author = {中西, 進}, journal = {日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要}, month = {Mar}, note = {この論文は、『源氏物語』が『白氏文集』をどのように引用するかを考察するものである。  一 「桐壺」に引用された「長恨歌」は第一に暗い未来を予測させるためのものであり、第二に更衣のあわれを引立てるものであり、第三に帝の使者の里邸訪問を「長恨歌」の道士の魂を求める部分と重ねて創作しようとしたものであり、第四に帝の慰められない心の恨みが残ることをいうためのものである。  二 「帚木」に引用された「長恨歌」は「夕顔」への筋の展開を可能にするものとして敷設された装置である。  三 「夕顔」に引用された「長恨歌」は夕顔への源氏の愛を楊貴妃への愛に重ねたものである。  四 「若菜」に引用された「長恨歌」は紫の上の肉体を幻想させるものとしてしのび込ませたものである。  五 「紅葉賀」に引用された「長恨歌」はブラックユーモアとして作用させるものである。  「葵」に引用された「長恨歌」は葵に楊貴妃を重ねるためのものと、詩と歌との交響を意図するものとである。}, pages = {197--224}, title = {引喩と暗喩(四) : 源氏物語における白氏文集、「長恨歌」(一)}, volume = {4}, year = {1991} }